CALTA Projectやここらっとで活躍中の松永さんから紹介を受けまして、静岡県の清水で開催される「清水Webフォーラム」でお話をさせていただく機会をいただきました。
自分以外にも、リクルートの川崎さん、Mashup Award 4で最優秀賞を取られたKentaroさん、そして松永さんが登壇されます。
テーマは「インターネット活用 次の一歩は?」、いったいどんなお話が聞けるのか今から楽しみであります。
月: 2009年2月
リクルートが運営する、タウンマーケットというWebで広告チラシを閲覧できるサービスがあるのですが、こちらがWebだけではなく本物のチラシをテレビガイドと一緒に無料で配布するというサービスを始めたようです。
相模原市と町田市では以前から試験的に配布していたようなのですが、2009年1月16日から横浜市と川崎市にも拡大されたようです。
自分の住んでいる地区も対象エリアになっていたので、早速申し込んでみました。
テレビガイドの冊子は、番組表の他に番組紹介の記事もあり、全部で15ページほどの内容でした。
チラシは全部で十数枚。半分は不動産関係で、残りは電気店や眼鏡屋、生命保険などでした。スーパーなど日用品関係のチラシが無いのが残念ですが、このような内容のものが毎週金曜日に無料で届くようです。
最近は新聞を取らない人が多くなっていると思います。新聞はいらなくても、テレビ番組表とチラシは欲しいという声をよく聞きますが、まさにそこを狙った企画なのでしょう。
このリアルなチラシとWebのチラシを、リクルートがどう連携して事業を展開していくのか、今後がとっても楽しみです。
関連サイト
GeoRSSというのは、RSS/ATOMといったフィードに対して位置情報を追加することができる拡張仕様のことで、ブログなどの記事ごとに位置情報を関連づけて通知することができるようになります。
すでに多くのサイトがGeoRSSに対応していますが、大きなところだとFlickrのGeoTag付き写真のRSS、ワイワイマップのRSS、GoogleマイマップのRSSなどがあげられます。
GeoRSSに対応しておくと、次のような良いことがあります。
- 各種地図APIで、簡単に読み込むことができる
- 各種地図サイト(ソフトウェア)上で読み込むことができる
- Google Mapsの検索結果に表示されるかもしれない
1.と2.については、既にいろいろなブログで解説がされているので、そちらを参照していただければと思います。
今回は「3.Google Mapsの検索結果に表示される」について書いてみようと思います。
Googleは一般サイトのKMLやGeoRSSをクロールしていて、その情報はGoogle Mapsの検索結果に、↓こんな感じで表示されます。
この例では、Flickrやジオクリといったサイトの情報がユーザーコンテンツとして表示されているようです。
サイトにGeoRSSやKMLを正しく設置しておくと、Web検索におけるSitemap.xmlと同じような効果を期待することができます。サイトに設置されたKMLやGeoRSSを、Googleがクロールしに来てくれて、Google Mapsの検索結果にコンテンツが表示されることを期待することができるようになるわけです。つまりはGoogle Maps向けのSEO対策ということになります。
地理情報コンテンツを Google へ送信する – KML – Google Code
Google Earth、Google マップ、またはモバイル Google マップに表示する KML コンテンツを作成したら、Google 検索でその KML ファイルが検索されるようにします。同様に、GeoRSS フィードを作成した場合も、Google 検索で目的のコンテンツが表示されるようにします。
例えば六本木経済新聞というサイトでは、地図上にニュースを表示するページを持っていて、さらにRSSの中へ記事ごとの緯度経度を含めるというところまでやっているのですが、惜しいことにGeoRSSの形式になっていないのです。こいつをGeoRSS形式にしてあげれば、Google Maps内での検索結果や、各種マッシュアップサイトからの誘導が見込めるようになるというわけです。
というわけで、RSSを吐いていて、コンテンツに緯度経度を持つような情報を持っているサイトは、今すぐにGeoRSSに対応しておくと良いことがあるかもしれません!
自分の勤め先のディクレターでパーカーな人が、おもしろい罰ゲームをやらされてます。
「六本木 ランチ」というキーワードでSEOの順位をどこまであげられるかということらしいのですが、、、
Google My Mapを貼付けたり、ワイワイマップのフィードを取り込もうとしていたりと、地域情報サイトを作る上でも面白げなことにチャレンジしてくれていたりします。プログラムを書けない人でもこれくらいのサイトなら作れる時代がもう来ているわけですね。。。
cnetに、地方からの情報アウトプットが少ないという記事がありました。
情報こそが現代の通貨である:Going Local:地域ポータルとネット上の格差社会 – CNET Japan:
しかしながら、地域情報サイトを運営している私の立場から分析すると、ネット上において「地方」の情報は圧倒的に少なく、かつ良質のものも少ない、ということが言えると思います。
上の企画で作られたような、六本木 ランチなWebサイトが、日本中で量産されるようになったら、地域間の情報格差にも違った未来が見えてくるのでしょうか?
SourceForge.JPに「誰でもできるOpenStreetMapへの貢献法」 という記事が上がっておりました。この記事によると、GPSを持っていなくても下記のような方法で、OSMへ貢献できるらしい。
- 国などの他機関が整備した地図をインポートする(もしくはインポートされたデータを修正する
- 他の人がアップしたGPSデータの編集作業をする
- Yahoo!(US)の航空写真を背景にして、道路地図を描く
- POI情報を追加する
1.は主要な道路や鉄道データなんかは、日本国内もこの方法でインポートされている?
2.はそれほど(すくなくとも自宅周辺には)GPSデータが上がっている気配がないです。
3.は日本国内の写真は道路地図を描くほどの精度がない
4.が一番敷居が低そうですが、下記のような制約があるようです。
POI情報は登録することが最終的な目的ではなく、あくまでナビゲーション用の目印なので、その登録にあたっては、ユーザを目的地に誘導する際に役立つであろう地図上で目立つ特徴的なオブジェクトを選ばなくてはならない。
けっきょくGPSがないと、楽しめそうにないです。
POIの制限を緩くしてあげて、地域の情報発信プラットフォームみたいに使えると良いかもと思いました。商店街の人とか、自分たちの商店街の地図を異様に詳しく作って、地域活性化につなげるとか。
それからGIS NEXTの今月号はOpenStreetMapの特集らしいです。この雑誌は通販のみなので、購入するのに敷居が高いのですが、普通の専門誌並みの値段でしっかりした作りの紙面なので、なかなかおすすめです。
一部の界隈でWMS(Web Map Service)が脚光を浴びているようです。
ことの発端は基盤地図情報25000 WMS配信サービスがリリースされたことによるのですが、これを歓迎するエントリーが次々とアップされています。
無料のGISソフトで閲覧するインターネット上の地図 – Tagchan’s Blog
MAPconcierge Blog.: 基盤地図をWMS配信するサーバー
QGIS 1.0リリースと基盤地図情報WMS公開 – 横浜スローライフ — My slow life in Yokohama
その中で、岩崎さんのエントリーでは、新たなWMSサービスの開始を歓迎するとともに、WMSの問題点について言及しています。
WMSが普及しなかった理由? – 日々是戯言・Geo出張版
一つは,大手さんが自分の所のソフト以外でも使えるということを,ちゃんといわなかった点。
…
もう一つは,「データはローカルにあるもの」というレガシーなGIS屋の迷信。
でこれに対して、自分のはてぶで
レガシーなGIS屋が受け付けなかったというのもあるにはあると思うけど、この方式だとサーバの負荷が高すぎて使い物にならないことが多いんですよね。
と独り言を書いてたのですが、なんとこれに返信のエントリーをあげてくださいました。
WMSの話の続き – 日々是戯言・Geo出張版
これはデータを利用する側にとっては,端的に「遅い」ということになるのですが,データを提供する側にとっても,私のようにTomcat+GeoServerで動かしていたりすると,サーバーがいつ落ちるかとビクビクしなくてはいけないので,悩みの種の一つです。
で、ほとんど問題点は指摘されてしまったのですが、自分はWMSをWebサイトで活用したい人なので、その視点からの補足をしてみたいと思います。
と思ったのですが、すでに自分が問題と思っていた点について、的確な指摘がされているエントリーがあったので、そちらを引用させていただきます。
モデル重視・実装軽視であった地理情報技術業界のこれからについて – Geographic/Photogrammetric/Cartographic
Google Maps の立ち上げ当時の成功は、OGC WMS を結果的に完全に黙殺し、運用に適したタイルベース・リソース指向の設計を貫徹させることによって、他社サービスにはない運用スピードを実現させたところにも要因があると思っています。
結局のところWMSって、旧来のインターネット地図サービスの仕様に引きづられていただけのような気もします。で、タイルベースのスクロール地図っていう新しい手法をGoogleが編み出したもんだから、一気に時代遅れになってしまったのだと思います。でも地図の見せ方ってそれだけじゃないよね?と思ったら、同じ方がこんなエントリもあげていました。
今、 Web 絡みの地理情報技術者に必要だと私が思っている技術 – Geographic/Photogrammetric/Cartographic
「OGC WMS の問題点」は、そのうち常識となり、WMS は 電子国土, Google Maps, Google Earth, ka-Map, OpenLayers など(つまり、一般ユーザに提供されている地図サービス)が提供している「タイルマッピングサービス」の層の後ろに回ることになるのでしょう*1。また、受け渡されるデータは、必要な所では、画像データからだんだんベクトルデータ(SVG なり WFS でいう GML なり)にもなっていくと思います。
このエントリ書かれてるの、丸1年以上前なんですねー。SVGのタイリング配信は一部のビューワーでは実装されてるみたいだし、Google Mapsなんかもベクトルタイリングに移行していくかもしれないです。
ただ、タイリングにも問題点があって、世界中をGoogleMaps並みの縮尺でタイル画像を用意しようとすると、数百テラ単位でディスクが必要だったり、世界中が一枚でつながる投影法を採用せざるをえなかったり、レイヤを選べなかったり、レンダリングが固定されてしまったり、とGISな人には許しがたいような制約もいろいろとあったりするので、WMSにも生き残る道はちゃんとあるような気がしています。
GMLがKMLに乗っ取られてしまった今、OGCの規約でまともに使われているのって、これくらいですよね?
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